英語まっしゅるーむ

元英語講師の過去の遺産整理ブログ。

不定詞の名詞的用法#4:不定詞の否定→not to-

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 不定詞のつくるカタマリの内側を否定したいとき、

その不定詞のtoの前にnotを置く

 

[to open the door]「ドアを開けること」

[not to open the door]「ドアを開けないこと」

 

The boy tried to open the door.

「その少年はドアを開けようとした」

The boy tried not to open the door.

「その少年はドアを開けないようにした」

 

notはうしろをすべて否定するので述語動詞の前にnotを置くと、

 

The boy did not try to open the door.

「その少年はドアを開けようとはしなかった」

 

と文意が変わってしまうので注意。

不定詞の名詞的用法#3:助動詞句として考える!

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to+動詞の原形で「~すること」と名詞のカタマリをつくる不定詞の名詞的用法

ただし述語動詞によっては「~すること」と訳すと日本文が不自然になってしまう。

 

たとえば、

She wants [to be a doctor in the future].

「彼女は将来医者になることを欲する」

 

これでは訳文が不自然なので、

want toを一つの助動詞句「~したい」と考えて、

She wants to be a doctor in the future.

「彼女は将来医者になりたい

これで訳文の不自然さは回避できる。

 

他にも、

It began to rain.

雨が降ることが始まった→「雨が降り始めた」

The boy tried to open the heavy door.

少年は重いドアを開けることを試みた→「少年は重いドアを開けようとした」

He decided to meet her parents.

彼は彼女の両親に会うことを決めた→「彼は彼女の両親に会おうと決めた」

 

どれも助動詞句として

want [would like] to-「~したい」

begin [start] to-「~し始める」

try to-「~しようとする」

decide [make up one's mind] to-「~しようと決める」

 

それぞれついでに身につけたい書きかえは

want=would like

decide=make up one's mind

不定詞の名詞的用法#2:長い主語は後回し→形式主語のit

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英語は日本語と違って、

誰が「どうした」何が「どんなだ

とにかく述語、結論を先に伝える言語。

 

不定詞のつくるカタマリは主語になることがあるけれど、

この主語になるカタマリが長~くなっちゃうと、

いつまでも結論が伝えられないバランスの悪い文になってしまう。

 

たとえば、

To read many books is very important for young people.

(多くの本を読むことは若者にとってとても大切だ)

 

文のカタチをとると、

[To read many books] is very important for young people.

主語(S)は不定詞がつくる名詞のカタマリ四角カッコ[     ]

バランス悪い。

 

そこで長い主語を一旦Itで置きかえる。

本物の主語(真主語)の代わりに形式的に置く主語なので

形式主語のitとか仮主語のitとか呼ばれていますが。

 

上の文だと、

[To read many books] is very important for young people.

It is very important for young people

 

「とても大切なんだ」と述語を先に伝えて、

本物の主語はあとから説明、

 

It is very important for young people [to read many books].

 

日本語に直すときはうしろの真主語から訳して、

形式主語のitは代わりに置かれているだけなのでムシ、

「それ」とは訳さないので注意ね。

 

ちなみにto read many booksするのはyoung peopleなので、

to不定詞の前のfor+人は意味上の主語なんて呼ばれます。

 

意味上の主語→述語を意識して訳すと、

「多くの本を読むことは若者にとってとても大切だ」

→「若者が多くの本を読むことはとても大切だ」

 

こっちのほうが自然な日本語かな~

不定詞の名詞的用法#1:to+動詞の原形→名詞のカタマリ

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to不定詞…「to+動詞の原形」のカタマリで、

文中で述語動詞(主語とペアの動詞)以外の役割をしているモノ

それぞれ文中の役割によって

①名詞(名詞的用法)

②副詞(副詞的用法)

③形容詞(形容詞的用法)

としてはたらく

それぞれ動詞が名詞や副詞や形容詞に化けてるものなのよ。

 

そんなややこしい不定詞の、

まずは文中で名詞に化けたやつ、不定詞の名詞的用法から。

 

たとえば

English is difficult for me.

「英語は私には難しい」

 

中学1年生でも作れる文だけど、

これでは英語の「何」が難しいのかわからない。

「読む」のが難しいのか、「書く」のが難しいのか、「話す」のが難しいのか、

英語の「何」が難しいのかキチンと伝えたい!

 

ここで不定詞を使います

 

「英語を話す」は英語で

"speak English"

 

これに"to"をくっつけて、

"to speak English"

これが動詞が化けた名詞のカタマリ、

日本語訳は「英語を話すこと

 

このカタマリをS(文の主語)にして、

 

To speak English is difficult for me.

英語を話すことは私には難しい」

 

名詞は文中で、

①S(主語)になったり、

②C(補語)になったり、

③O(目的語)になったり、

④前置詞+名詞のカタマリになったり、

⑤同格説明をしたりするけれど、

 

不定詞がつくる名詞のカタマリはこの中の最初の3つだけ、

S(主語)かC(補語)かO(目的語)になる。

上の文はS(主語)になるパターンね。

 

残りの2パターンも確認すると、

C(補語)になるパターンは、

 

His dream is to travel around the world.

「彼の夢は世界中を旅行することだ」

 

C(補語)ってのは名詞の説明をする語のこと。

上の文ではS(主語)his dreamをさらに説明しているのね。

名詞を説明して意味をだから補語。

 

「"his dream"をさらに詳しく説明すると…

…"to travel around the world"なんです」って感じかな。

 

O(目的語)になるパターンは、

 

My mother likes to grow flowers.

「母は花を育てることが好きだ」

 

O(目的語)ってのは「~を」とか「~に」にあたる名詞。

上の文では、

My mother(母は)

likes(~を好む)

to grow flowers.(花を育てること)

直訳すると、

「母は花を育てることを好む」

→「母は花を育てることが好きだ」

 

まだちょっと直訳調だけど、

とりあえずここまで。